相変わらず職場が混沌としている。
先日、うちで発行していた某情報誌が廃刊になる事が決定した。しかも突然にだ。
数ヶ月前からリニューアルに向けて何度も会議を繰り返していたんだが…。
こうなる事も想定内だったので廃刊になる事自体は不思議ではないのだが、
“廃刊の仕方”がありえない形だった。
一言「売上げが見込めないので廃刊になります」と言い放ったのみ。それで終わり。
ありえない。その情報誌に情熱を注ぎ、日々頑張ってきた社員は絶句していた。
そして総責任者は知らん顔。社員を何だと思ってんだ??呆れて何も言えない。
情報誌というのは、創刊したからといってすぐに黒字になるものではない。
ある程度の投資期間が必要である。投資期間というのは固定の読者を獲得する期間。
クライアントが広告を載せたくなる本にするために、まずは読者の認知度を
高めなければならない。手に取ってくれる読者がいるからこそ、クライアントの
反響につながるわけだ。しかし、うちのTOPはそこを軽視している。
結果どうなるかというと、リニューアルに向けて話を進めていたクライアントからは
信用を無くし、2度と取引はできない。契約していたクライアントだけに限らず、
その業界とのお付き合いは2度とできないだろう。
信用よりも目先の金をとったのだ。なんて事だ。
元々、媒体の方向性が曖昧なままだった。このままではまずいと思い、
俺は何度もそのTOPと掛け合った。その方向では“厳しい上にうまくいかない”と。
市場調査の結果も出ていて、どんな情報誌が求められているかは明白だった。
にもかかわらず上層部はそれを無視した。結局、俺の意見を聞き入れてもらえず、
納得できないまま進めた結果…“廃刊”になった。
誰が納得できるだろうか。
経営自体が厳しい状況にある会社ならまだしも、うちはそういった状況ではない。
十分、勝算はあったはずなのに。俺が総責任者ならこんな形にはしなかった。
社員が不憫でならない。涙を流す者もいた。相当悔しかっただろう。
会社側に対する不信感がこれで致命的なものになってしまった。
俺はどうしたらいいのか…。
理想は俺一人だけ退社するのではなく、この子達を連れて独立する事。
それにはどう行動すれば良いのか…慎重に考えなくてはいけない。
俺は盟主になれるだろうか。
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